TOPIXコア30銘柄の過去10年のROEおよびEPSの推移(2017年版)

東京タワー 株式

この記事は・・・
TOPIX Core30銘柄の過去10年のROE, EPSの推移を確認したい投資家向け
TOPIX Core30銘柄のうち割安な銘柄を知りたい投資家向け
(2017年版 昨年作成した記事の再掲です。2018年版は作成中です。)

TOPIX Core30とは

TOPIX Core30とは、東京証券取引所により算出・公表されている株価指数であり、東証一部上場の全銘柄の内、時価総額、流動性の特に高い30銘柄で構成された株価指数です。つまり、TOPIX Core30銘柄とは、日本の上場企業の中で、時価総額、流動性の特に高い30銘柄ということになります。市場の実勢をより適切に反映させるために年に1回(毎年10月)構成銘柄の見直しが行われています。

ROE, EPSとは

ROEとは、Return On Equityの略で、自己資本利益率のことをいいます。企業が自己資本(=株主が拠出した資金)を用いて、どれだけの利益をあげたかを測る指標、つまり、企業の投資効率を測る指標です。値が大きいほど、企業が資本を効率的に活用して利益を上げていることになります。
ROEは下記式で計算されます。

ROE=当期純利益÷自己資本

例えば、自己資本100億円の会社の当期純利益が20億円であった場合、ROEは20%ということになります。

純利益が大きいほど、自己資本が少ないほど、ROEは大きくなることから、借入金を上手く活用して投資する企業ほど高い値になります。つまり、レバレッジを効かせて積極的に投資する企業は高いROEを有することになります。

米国では、「投資した資金に対して、企業がどれだけの利潤を上げられるのか」という点を重視するため、最も重要視される財務指標の一つです。

 

EPSとは、Earnings Per Shareの略で、一株当たり純利益のことをいいます。企業の株式一株に対して最終的な当期利益(当期純利益)がいくらあるかを示すものです。
EPSは下記式で計算されます。

EPS=当期純利益÷発行済み株式数

例えば、発行済み株式数が100万株の会社の当期純利益が1億円であった場合、EPSは100円ということになります。ちなみにこの会社の株価が一株1000円であった場合、1000円の株が年間100円の利益を生むことになるため、利回りは10%です。利回りの逆数はPER(株価収益率)として知られています。

TOPIX Core30銘柄のROEおよびEPS推移

TOPIX Core30銘柄のROEおよびEPSの推移を表にまとめました。

TOPIX Core30銘柄のROE推移表

TOPIX Core30銘柄のEPS推移表決算年月は開始年で記載、有価証券報告書より抜粋、分割を考慮した値、EPSは希薄化後のもの、会計基準(日本基準、国際会計基準)の区別はしていない

TOPIX Core30銘柄の10年間のROE評価

上記の表から10年間のROEの平均値と、その推移(変動係数と傾き)を評価します。
ROEの平均値、変動係数、および傾きから、収益性と収益安定性を下記基準によりランク付けしました。

(収益性 判定基準)
A:平均ROEが10以上 、B:平均ROEが0以上10 以下、C:平均ROEがマイナス
(収益安定性 判定基準)
A:変動係数0.5以下and傾きがプラス、C:変動係数0.5以上or傾きがマイナス

TOPIX Core30銘柄の10年間のROE評価

この10年の結果は2008年のリーマンショックを含んでいるため、不況時の収益安定性を表していると考えられます。収益性および収益安定性が良好な銘柄は、JT,アステラス、キーエンス、JR東海、ソフトバンクの5社となりました。その他の企業は収益性が低い、もしくは、収益基盤が安定していないと考えられます。

TOPIX Core30の中で割安な企業は?

いくら収益力が高く安定していても、株価がそれを織り込んで割高であれば、投資で利益を上げることは難しくなります。バフェットの銘柄選択術を参考に、過去10年間のEPSから10年後の予想EPSを算出し、現在の株価から10年間の予想利回りを算出しました。(2017年8月21日を基準にしたデータです。)
(利回り 判定基準)

A:期待収益率が10%以上 、B:期待収益率が0.1%以上9.9%以下、C:期待収益率が0もしくはマイナス

TOPIX Core30銘柄の10年間のEPS評価

2017年8月21日現在、収益性が高く、収益基盤が安定しており、現在株価で購入しても利回りが確保できる銘柄は・・・

TOPIX Core30銘柄の中では、「9884ソフトバンク」のみとの結果になりました。

レバレッジを最大限活用して積極投資を行っているソフトバンク、携帯事業が収益の基盤となっていることもあり、ROEの高さと収益基盤の強さがこの結果につながっているようです。

まとめ

バフェットの銘柄選択術を参考にTOPIX Core30銘柄の過去10年の財務データから、収益性、収益安定性を考慮して、割安な銘柄の判定を行いました。2017年8月21日現在、TOPIX Core30銘柄の約半分で期待利回りがマイナスになる厳しい結果でしたが、収益性、収益安定性の高い一部の銘柄をスクリーニングすることができました。このような銘柄を株価が下落した局面で購入することができれば、(収益基盤が揺るがない前提において、)長期に渡って高い利回りを得ることができると考えられます。

ただし、このような収益性、収益安定性、割安性を織り込んだ上で、現在の株価が決まっていることも忘れてはならないと思います。

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